人の気持ちと自分の気持ち
私は、彼の兄弟からの電話で彼の死を知りました。
あの時の衝撃は今思い出そうとしても正直はっきりとは思い出せません。記憶がないのです。そのくらい私にとってあまりに突然な出来事でした。
電話の際は淡々と話をしていたと思います、切った後、とにかく泣きわめき我を忘れて言葉では表せられないほどの思いを味わうことになりました。
当時のことはあまり思い出したくないというか、本当にポッカリと2年くらい記憶がほとんどない、断片的なんですよね。どうやって生きてきたんだろう。
それでも、周囲からかけられた言葉の数々は覚えてたりします。
あなたは強いね、私なら耐えられないよ
乗り越えたら成長できるよ
前を向きなさい
死んだ人のことをいつまでも言ってても仕方がないよ
自殺するなんて、彼は弱い人間だったんだよ
結婚した後じゃなくてよかったね
みんな、励まそうとしてかけてくれた言葉だとは分かっています。でも私にはあまりにもキツイ言葉の数々でした。
もちろん、周りも大変だったと思います。どう声をかけたらいいかわからない、どう励ませばいいかわからない。だってそんな経験したことないですもん。当たり前です。
でも、それならば、何も言わないでいいんです。寄り添ってくれたらそれでいいんです。
誰も人の心の底の気持ちなんて理解できるわけがないのだから。気持ち、分かるよ。なんて簡単に言って欲しくないのです。
私は自分の感情をどこにぶつけていいのかもわからず、本当に最低な生活をしていたと思います。眠ることにも食べることにも罪悪感を感じていました。当時の写真なんて残ってないですが相当ひどい見た目だったのではないかな。
光がなくなるというか自分が今存在してる意味さえもわからなくなっていました。
浮いてるような、地に足がつかない状態で毎日をとにかく自殺関連の本やサイトを読み漁り、彼の気持ちを知ろうとしました。分かるわけないのにね。