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遺された者

5年前、私の恋人は死にました。

自死でした。

年上だった彼と同じ年齢になった今、当時の気持ちを思い出しながら、今の私が思うことを、ありのまま思いのままに綴っていきます。

遺された側の人間は、どれだけ辛くても苦しくても生きていかなくてはいけません。

答えのない日々を生きていくという点では、皆さん同じかもしれません。

私は未だに乗り越えられたとは言えませんし、乗り越えようともしていません。日々をそれなりに生きています。

同じような経験をしていたとしても、人が違えば環境も違う。価値観も違う。

そして、価値観は変化していくものです。正解も不正解もありません。

もし今あなたが、大切な人を自死という形で亡くされ、自分を責め、身を引き裂かれるような気持ちで絶望の淵にいるのなら、、受け入れられる言葉だけを受け入れ、どんなに正論っぽくても、どれだけ尊敬する人の言葉だったとしても、心が拒否する言葉は聞き入れないでください。何よりも自分の心の声を大事にしてください。

前なんか向かなくていいです。前向きになんてなれるはずがありません。大切な人のことを思う気持ちは後ろ向きなんかではありません。

そして何より、悲しみは乗り越えるものではなく、抱きしめ、寄り添うものだと思うのです。